高校生の時、ちょっとだけ母にくっついてお茶のお稽古に通っていたことが ありました。高三の時一応‘受験’ということでお休みをしましたが、それが 今に至ります。いったいどれだけ休んでるだか(笑) その後、母に少し習いましたがその頃の私は他のことに忙しく結局続かず。 でも私の中では‘辞めた’のではなく‘中断’の気持ちが強い。 それだけまた再開したい気持ちはずっと持ち続けていたのかもしれません。 ふと古本屋さんで手にしたこの本。 作者の森下典子さんが大学生の頃から25年以上続けているお茶のお稽古 について書かれています。軽い気持ちで読み始めたのですが、ぐいぐい 引き込まれていきました。 最初は手順を覚えるだけで精一杯だった彼女が少しずつ五感を使って 自分をとりまく季節を感じ、つまらないと思った掛け軸の字から涼を感じ、 雨の音を楽しむことを知るのです。 そして最後に気付くのです、悪い日なんてないのだ、と。 日々是好日ーにちにちこれこうじつ。毎日が良い日。 どんな苦境の日も大切に楽しんで過ごせばそれは良い日となる。 過ぎ去った過去を悔やんでも、まだ訪れない未来を憂いても仕方がない、 いまこの日を精一杯大切に慈しんで過ごそうと。 それこそがお茶を点てる、ということなんだ、と。 きっとこの本はいま読んだことで私の心にコトリと落ちたのだと思います。 古本屋でこの本を手にとったのには何か縁があったのかも。 もしかして今こそお茶のお稽古を再開する時期なのかもしれません。 そんなわけで母にお茶のお稽古を再開して、とせっついているところです。
by vanivanij
| 2007-09-15 21:47
| 本が好き
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